念願のWebデザイナーとして働き始めたTさん。今回はそのTさんから、未経験からWebデザイナーに転職できたものの、他業種へ転職した時の話を伺いました。
Webデザイナーからマーケに転職した話
初めまして、Tです。現在34歳で、某Web関係の会社に勤めています。
私は28歳の時に未経験からWebデザイナーとして働き始めました。夢だったWebデザイナーに採用された時は本当に嬉しかったです。
しかしその2年後、上司から欠員が出ていたマーケティング部(以下マーケ)への部署異動を勧められました。
いわゆる社内転職です。
理由ははっきりとは言われませんでしたが、Webデザイナーとして力不足だったことが原因だと思われます。自分でもそれは感じていたし、ストレスもかなりあったので、異動をすんなりと受け入れました。
マーケに異動した後はどうだったかというと、以外かもしれませんがWebデザイナーとして働いていた時よりイキイキと働けています。自分にはこっちの方が性に合っていたんでしょうね。
職場にもよると思いますが、デザイン部よりも色んな部署や人とコミューケションが取れて楽しいです。エクセルで分からないことがあっても周りは優しく教えてくれます。
Webデザイナーは夢でしたが、仕事としてはもう未練はなくマーケに異動して良かったと思っています。
私は部署異動を勧められた際に、実質Webデザイナーとしてはクビを宣言されたようなものだと分かりながらも自分の実力不足から素直にそれを受け入れられました。その時は既にもう精神的に疲れきっていたというのもあります。
ですが、私のように部署異動を受け入れられる方は少なく、抵抗がある方の方が多いのではと思います。
なのでここでは、私なりに感じた、部署異動またはクビになりやすいケースや、そうなりそうな時の対策を微力ですがお伝えしていきます。
こんな人は部署異動またはクビになりやすい
周りのスキルについていけない
やはりこれが一番大きいと思います。
Webデザイナーの仕事は想像よりも辛く、地味な世界です。多々あるルールややり方を覚えるだけでも大変です。周りの忙しそうな雰囲気にのまれ、質問しづらい時は自分で解決しようと1、2時間悩んでしまうこともあります。
先輩や上司からのダメ出しは日常茶飯事。それが自分の成長には必要、サイトをよくするためと分かっていても自分の不甲斐なさやストレスに押しつぶされそうになることがあります。
私のように職場のやり方や仕事を覚えるのに精一杯で、新しいスキルやトレンドについていけていないかも…と感じているなら、「スキル不足を補うには何をすべきか」それは「どのようにすべきか」ということを考えてみてください。
お金と時間に余裕があれば、オンラインスクールでも良いので親切な先生に教えて貰った方が良いかもしれません。相談できるので職場の人より力になってくれるはずです。
関連記事「オンラインでWebデザインが学べるスクール&学習サイト7選」
周りの雰囲気と馴染めない
私がいたデザイン部はコミュニケーションが全てチャットで、話し声がほとんどない部署でした。私はできるだけ話してコミュニケーションを取りたかったのですが、話しかけたくても出来ないようなそんな雰囲気がありました。
威圧的な態度の方もいたので、だんだん話しかけるのが怖くなり萎縮してしまっていました。以前いた職場は、逆に言葉でコミュニケーションが取れない人が敬遠されていましたが、この時の職場はその逆のように感じました。
「人は人、自分は自分」と割り切れれば良いのですが、未経験からWebデザイナーになった新人には中々難しいことです。
「郷に入れば郷に従え」という言葉があるように、自分は苦手だなと思うことにも合わせる必要がある時もあります。ですが、そこまで居たい職場なのか、居なきゃいけないのかをよく考えてみてください。
将来の明確な目的が曖昧
会社に入る前は、「フリーランスになって、見る人を笑顔にさせるサイトをたくさん作りたい。デザインもコーディングも両方したい。」と思っていました。
ですが、ダメ出しの多さに自信がなくなっていました。コーディングよりもバナー作成などのグラフィック作成系を多くしたいとも感じていました。
私がいた職場では年に1回、査定で次年度にやりたい事や目標を上司に伝えます。ダメ出しをくらってばかりなのに、やりたいことなんて見つからない…一人前になるので精一杯、というのが素直な気持ちで、やりたいことは伝えずに「○○を覚えたいです」とだけ伝えていました。
仕事はやりたいことがある人に新しいものが入ってきます。特にない人は言われたことや現状のものをこなすだけです。人によっては「あの人は仕事のモチベーションが低い」と思う人もいるでしょう。
なのでそんな人間に、欠員が出て人員不足となった部署へ異動が勧められたりするのではないでしょうか。やりたい事があるならは、今スキルが未熟だったとしても、やりたいことをどんどん周りに伝えてみてください。
部署異動またはクビになりそうなら
潔く転職活動を始めることをおすすめします。
自分にも問題はあるかもしれませんが、部署異動やクビを通告してくる職場でモヤモヤした気持ちのまま働くよりも、他の場所で働く方が気持ち的には楽です。
転職活動は大変です。精神的にも疲れます。
ですが、半年でも1年でも、Webデザイナーとして実際に働いた経験は、次の転職活動で活かせます。クビになったとしても、転職する際は未経験者よりも多少有利に働くはずです。
なのでクビを恐れるのではなく「短期間でもWebデザイナーとして働いた実績がある」、という事実に自信をもって転職活動をしてください。
それでも自信がないなら、転職のプロである転職エージェントに相談してみてはどうでしょうか。転職エージェントにもWeb系に特化した会社や未経験者に評判良い会社もあります。
関連記事「転職エージェントを使って賢く就活!Web系におすすめの転職エージェント」
1人で悩むより誰かに話して2人で悩んだ方が気持ちが楽です。無料なので相談だけでもしてみることをおすすめします。
これからWebデザイナーを目指す人へ一言
あなたは本当にWebデザイナーになりたいですか?ただの憧れではありませんか?
今思えば私は、Webデザイナーになりたかったのではなく、「Webデザイナーとして働く親友にただ憧れていた」のだと思います。Webデザイナーという響きに憧れてWebデザイナーを目指していたのです。
Webデザイナーの仕事をやっている人は、本当にその仕事が好きな人が多いです。残業は辛くとも、その作業自体が好きな人がたくさんいます。
何事も経験で、実際に働いてみないと分からないことも多いと思いますが、私のように身近な人間の仕事に憧れて仕事を決める人は気をつけてください。
いざ仕事にすると苦痛を感じる面が多いです。
ですが実際に自分が作ったサイトやバナーが人の目に触れる嬉しさもあります。インハウスのWebデザイナーならサイトを一から育てていけます。
最初に未経験からWebデザイナーになるのはハードルが高いと思いますが、一度でも働いた経験があれば、次の転職のハードルは前よりも低いはずです。
万が一短期間でクビになったとしても何とかなる、そう思って頑張ってください。少しでも私の経験が参考になれば幸いです。
管理人より一言
今回はマーケへの転職でしたが、Webデザイナーは給料UPを考えてディレクターへ転職する人も多いです!
Tさんの場合は部署異動が合っていたようで本当に良かったですが、働いてみて初めてWebデザイナーが自分に合っているかどうかが分かったりもします。
不安な方は社内移動も可能な、ディレクターやマーケティング部もある会社を中心に転職先を探してみることをおすすめします。