インハウスWebデザイナーの仕事内容とメリットデメリット

Webデザイナーの仕事を探していると、「インハウス」という言葉が目に入ることがあります。Webデザイナーには、フリーランスとして働く人もいれば、Webサイト制作会社で働く人、そして企業の社内Webデザイナーとして働く主な3つの選択肢があります。

今回はその企業の社内Webデザイナーこと、インハウスWebデザイナーについてお話ししていきます。

インハウスWebデザイナーとは

インハウスWebデザイナーとは、勤め先となる企業が行っているサービスのWebサイトを更新・修正したり、新規ページを作ったりするWebデザイナーのことです。その企業専門のWebデザイナーとなるので、社内デザイナーとも呼ばれます。

インハウスWebデザイナーの仕事内容

インハウスWebデザイナーのクライアントは、制作会社やフリーランスとは違って、自分が勤めている会社の人間になります。

私が前にいた会社は自社サイトに様々なWebサービスを持っており、各サービス毎に部署が分かれていて、そこに担当のWebデザイナーが数名ついていました。中には担当サービスを掛け持ちする人や、会社によってはWebデザイナーが自分1人しかいないということもありました。

インハウスWebデザイナーとしてよくある仕事は、特集ページやキャンペーンページの制作、既存データの修正・更新・改善がメインで、まれに新サービスやコンテンツの制作作業も入ってきたりしますが一からサイトを作り上げることは少ないです。

インハウスWebデザイナーとして働くメリット

作成したページやコンテンツの成果がわかる

制作会社の場合だと、Webサイトを制作し終わったらそこで終わりということが多いですが、インハウスの場合はアクセス解析やABテストツールなどを通して成果を知ることができます。

あまり成果がよくなかったとしても失敗例としてデータを残すことが出来、調査や分析にも取りかかることができます。自分が携わったページやコンテンツを少しずつでも改善しつつ、成長を肌で感じられるのでデザインだけではなく分析もしたい人には大きなメリットでしょう。

ユーザーの声が聞ける

自社サービスを利用しているユーザーの声が、カスタマーサポートや営業、そのサービスの担当部署から届くことがあります。

中には無理な要望もあったりしますが、作ったページや改善した箇所にたいして、ユーザーから良い声が届いた時は「やって良かった!」となんとも言えない満ち足りた気持ちになります。

Webデザイン以外の仕事も経験できる

職場によっては自社のイベントで使うポスターやチラシといった印刷物のデザイン、または自社サイトに対するマーケティングやSEO関係の対応など幅広く仕事をするチャンスがあります。

Webデザインはもちろんのこと、媒体関係なくデザインが好き!もっと色んなことをやってみたい!と思っている人にはインハウスWebデザイナーはおすすめといえるでしょう。

インハウスWebデザイナーが感じるデメリット

一からサイトを作り上げる機会が少ない

制作会社と違ってインハウスではWebサイトを一からデザインしてコーディングするという作業はほぼありません。特集ページやキャンページといった単発ページの作成が多く、基本的な目的はサイトやサービスを成長させることにあります。

色んなサイトを作りたい、色んな業界の人と携わりたいと思っている人にとっては物足りなさを感じることがあるかもしれません。

Webデザイン以外の仕事もある

メリットとしてWebデザイン以外の仕事も経験できることを挙げましたが、逆に言い換えればWebデザイン以外にも仕事が回ってくる可能性があるということです。Webデザイナーとして就職したのに、気づけばあまりWebデザインをしていない…という人も中にはいました。

スキルアップできる仲間が少ない(またはいない)

小さな会社や外注をメインで使っている職場だと、Webデザイナーが自分1人しかいないというのも珍しくはありません。他の人の意見も聞きたい、他のやり方で良い方法がないだろうかと思ってもWebの知識がある人間が自分しかいない場合は1人で解決するしかないのです。

切磋琢磨し合える仲間が欲しいと思う人は、Webデザイナーが複数いる会社に勤めるか、
WebデザインのスクールやWeb関連のセミナーなどに行って仲間を作ると良いでしょう。

インハウスはこんな人におすすめ

  • サイトを作り終えた後も、そのサイトを成長させていきたいと思っている人
  • 顧客の反応が知れる環境で働きたい人、それがモチベーションに繋がる人
  • Webサイト制作以外にも興味を持てる人

また、企業のインハウスで働くWebデザイナーは、Web制作会社よりも比較的残業が少ない、労務や給与も安定しているといった話を友人や同僚から耳にするので、それらが気になる人はインハウスで就職先を探すことをおすすめします。

なお、インハウスWebデザイナーはWebディレクターやマーケター、システムエンジニアなど色んな職種の人と絡む場面も出てきます。Webデザインの技術力も大切ですが、相手と意思疎通ができるコミュニケーション能力も必要となってくるので、人と話すことが好きな人はインハウスに向いていると言えるでしょう。

まとめ

インハウスWebデザイナーはWebデザイナーの働き方の1つにすぎませんが、デメリットもメリットもあなた次第で捉え方が変わってきます。Webデザイナーになるための選択の1つとして、インハウスWebデザイナーも考えてみてはいかがでしょうか。

上で挙げた仕事内容やメリット、デメリットは職場によっても多少変わってくると思うので、求人情報をよく確認して、面接の際にも気になる点をどんどん聞いていきましょう!

次はWeb制作会社のメリットとデメリットについてもお話していけたらと思います。

関連記事「Web制作会社の仕事内容とメリットデメリット

関連記事

Webデザイナーとは?仕事内容と知っておきたい3つの働き方

Web制作会社の仕事内容とメリットデメリット

自分は向いている?Webデザイナー適性チェック

多いと言われるWebデザイナーの残業理由3つ

何歳までならWebデザイナーになれる?未経験者の年齢制限

インハウスWebデザイナーのある1日の流れ