【失業保険の貰い方】ハローワークでの手続きや給付日数を知ろう

会社を辞めた後、失業中でも生活を維持できるよう国から失業保険を受け取ることができます。

失業保険を受け取るには一定の条件を満たす必要がありますが、ハローワークに申請すれば誰でも貰うことができます。今回はその失業保険の貰い方についてお話していきます。

失業保険とは

失業中でも生活費の心配をせずに就活ができるよう、国から給付される手当のことです。

給付の対象者は、

  1. 退職日の直前2年間のうちに被保険者期間が12ヶ月以上ある
  2. 本人に就職する意思と能力がある
  3. 積極的に求職活動を行っている

の3つに当てはまる人が対象です。また、倒産や解雇などで職を失った場合は、退職日直前の1年間で「6か月以上被保険者期間」があれば対象になります。

貰える時期と給付日数

貰える時期

・自己都合で退社した場合
ハローワークに離職票を提出してから7日+3ヶ月後に最初の失業給付金を貰うことができます。

・倒産や解雇など会社都合で退社した場合
ハローワークに離職票を提出した7日後に、最初の失業給付金を貰うことができます。

給付日数

自己都合で退職した場合の被保険者期間
年齢 半年以上
1年未満
1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
全年齢 なし 90日 120日 150日
会社都合で退職した場合の被保険者期間
年齢 半年以上
1年未満
1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
〜19歳 90日 90日 120日 180日 なし
30〜34歳 180日 210日 240
35〜44歳 180日 210日 270日
45〜60歳 180日 240日 270日 330日
60〜65歳 150日 180日 210日 240日

支給額について

失業保険の支給額は、年齢と会社から支給されていた給料によって変わってきます。

基本手当日額の計算方法は、退職前の6カ月間の給与÷180日のおよそ50~80%(60歳~64歳については45~80%)となっており、賃金の低い方ほど高い率となり、上限額も平成29年8月1日現在で次のとおりに決まっています。

▼上限額(1日)
・30歳未満:6,710円
・30歳未満:7,455円
・30歳未満:8,205円
・30歳未満:7,042円

基本手当日額については厚生労働省が平成28年8月に発表した早見表もあるので、詳しくはこちらも参考にしてみてください。

雇用保険の基本手当(失業給付) – 厚生労働省

失業保険を貰う手続きの流れ

  1. 離職票など手続きに必要なものを準備する
  2. 住所地を管轄するハローワークに行き「求職の申込み」をする
  3. 受給資格の決定後に知らされる「受給説明会」に出席する
  4. 4週間に1度、失業状態にあることの確認を行うためハローワークへ行く
  5. 失業の認定がされる
  6. 失業保険が給付される

そして4の「4週間に1度、失業状態にあることの確認を行うためハローワークへ行く」間には、原則として3回以上の求職活動が必要(会社都合の場合は2回)になります。

求職活動は、求人への応募、ハローワークに職業相談する、各種講習、セミナーの受講、企業説明会等の受講や参加、再就職に資する各種国家試験、検定等の資格試験の受験など多岐に渡る活動が該当します。

インターネットなどで求人情報を閲覧するだけでは求職活動と認められません。

ハローワークで気になる求人があれば、それの詳細を窓口で聞いて応募するか否かを考えるだけでも立派な求職活動になるので、どうしようか迷った場合はとりあえずハローワークに行き求人がないか確認しましょう。

失業保険を貰うために必要なもの

失業保険を貰うためにハローワークで「求職の申込み」を行うには、まずこれらの持ち物が必要になります。

  • 雇用保険被保険者離職票
  • 写真(最近の写真で縦3cm×横2.5cm)×2枚
  • 身元確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
  • 個人番号確認書類(マイナンバーカード、通知カード、住民票など)
  • 印鑑
  • 本人名義の預金通帳又はキャッシュカード

雇用保険被保険者離職票は会社を退職して10日ほどで自宅に送られてきますが、不安な場合はいつ頃届くか退職前に会社に確認しておくと良いでしょう。

会社によっては中々送ってこない場合があるので、早めに申込みに行きたい人は最短で送って貰うようお願いしておきましょう。

失業保険を貰う前に就職が決まりそうなら

失業手当は貰えませんが、代わりに「再就職手当」を貰うことができます。

自己都合の場合、失業手当を貰うまで3ヶ月待たなければなりませんが、再就職手当ならそんなに待つことはありません。申請書を提出してから約1ヶ月後に支給に関する調査が行なわれ「支給決定通知書」という書類が届くので、それから1週間ほどで口座にお金が振込まれます。

ただし、1年を超えて勤務することが確実であると認めらているなど、再就職手当を貰うのに必要な条件もあります。

また、失業保険を貰っている間に就職が決まっても再就職手当は貰えますが、失業保険の給付日数を1/3以上残している必要があります。

職も決まって再就職手当も貰えるとなると、ちょっとしたボーナスを貰うようなものなので、積極的に転職活動をして申請していきましょう。

失業保険についてまとめ

失業保険を貰うには、手続きや4週に1度ハローワークに行く必要があったりと面倒な面も多いですが、申請した人だけが得をする国の制度です。

働いていた時の給与の50~80%を貰うことができるので、仕事が決まらずずっと家にいるよりも、失業保険を貰いながら求職活動をした方がまだ心も懐も潤うでしょう。

「やっぱり後から申請しておけば良かった」と思っても後の祭りなので、退職後に仕事が決まっていないなら、失業手当の手続きを早めにして就職活動に励むことをおすすめします。

関連記事

退職後にやる3つの手続き!失業保険の申請・保険・年金の切り替え

県外または地元で再就職するなら「広域求職活動費」や「移転費」が申請できないか確認しよう

遠方の県外や地元で再就職するなら「広域求職活動費」や「移転費」を申請しよう

任意継続と国民健康保険の違いを比較!会社を辞めた後に保険を切替える方法

手当は失業保険だけじゃない!再就職すると貰える「再就職手当」の受給条件

離職で家賃が払えない…そんな時は住宅確保給付金を活用しよう【家賃補助制度】

離職で家賃が払えない…そんな時は住宅確保給付金を活用しよう【家賃補助制度】