手当は失業保険だけじゃない!再就職すると貰える「再就職手当」の受給条件

失業保険の存在は知っているのに意外と知られていないの「再就職手当」。

再就職手当は簡単に言うと「再就職おめでとう!」と、お祝いのお金が貰える制度のことです。転職先も決まってお祝い金も貰えるなんてこんな嬉しいこと滅多にありませんよね。

再就職手当を貰うには失業の認定を受けているなど、条件が必要になりますが、それらを満たせば誰でも受け取ることができます。

ここではそんな「再就職手当」を貰うための条件や手続き方法についてまとめていきます。

再就職手当が支給される条件

  1. 失業保険の給付日数が1/3以上残っている(失業の認定を受けていることが前提)
  2. 1年を超えて勤務することが確実であると認められている
  3. 退職前の雇用主に再び雇用されていない
  4. 採用が決まったのは受給手続きから7日間が過ぎてから(過ぎる前に決まった場合は×)
  5. 受給資格が決定した後に採用が決まり就職した(決定前から決まっていた内定だと×)
  6. 過去3年以内の就職の際に、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けていない
  7. 自己都合退職などで給付制限がある場合、待機満了後1ヶ月間は、ハローワークまたは職業紹介業者の紹介によって就職したものであること
  8. 雇用先に雇用保険に加入する労働条件がある
  9. 就職してすぐに離職していない

これらを満たしていれば、再就職手当を貰えることができます。

再就職手当を貰うための手続き方法

再就職手当を貰うためには、まず退職後に「ハローワークで求職の申込み」を行う必要があります。これは、失業保険を貰うための手続きと同じ流れです。

この時に必要な持ち物がこちら。

  • 雇用保険被保険者離職票
  • 写真(最近の写真で縦3cm×横2.5cm)×2枚
  • 身元確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
  • 個人番号確認書類(マイナンバーカード、通知カード、住民票など)
  • 印鑑
  • 本人名義の預金通帳又はキャッシュカード

これらを用意して、住所地を管轄するハローワークに行きましょう。この手続きをしておけば、再就職手当を貰うまでは失業保険を貰って就職活動を行うことができます。

就職が決まったら行う再就職手当の手続き

ハローワークに就職の報告をしに行きましょう。これは就職したらいつでもいいわけではなく、「就職日前」に行く必要があります。

この時に持っていく物はこの4点です。

  • 雇用保険受給資格者証
  • 失業認定申告書
  • 採用証明書(ハローワークの紹介以外で就職した場合)
  • 印鑑

失業認定申告書は、ハローワークで「求職の申込み」をした際に貰えますが、紛失した場合はハローワークに行けば置いてあります。

書き方はハローワークのサイトに見本があるので心配な場合は一度見てみましょう。それでも分からなければ、ハローワークの窓口で教えて貰えます。

採用証明書は、内定を貰った会社から書いてもらう箇所があるため、後日の郵送でもOKとされていますが、念のためハローワークに行った際に確認してみてください。また、電話でも必要なものについて教えてくれます。

就職後に行う再就職手当の手続きに必要なもの

1ヶ月以内にこれらを用意し、ハローワークに提出します。

  • 再就職手当支給申請書(就職先の会社の証明が必要)
  • 雇用保険受給資格者証
  • 採用証明書(就職前にハローワークに提出していれば必要なし)
  • 他、ハローワークが求める書類

ハローワークは土日がお休みのところがほとんどです。まれに土曜日だけ隔週で空いているところもありますが、「職業相談・職業紹介・求人情報検索のみ」の対応で、再就職手当の手続きについては対応してくれない可能性が高いです。

平日にハローワークに行けない場合は郵送でも受け付けているので、必要書類が揃ったら早めに提出を済ませましょう。

問題なければ約1ヶ月半後に再就職手当が振り込まれます。

再就職手当の支給額

  1. 失業保険の給付日数が2/3以上ある場合:残りの給付日数×70%×基本手当日額
  2. 失業保険の給付日数が1/3以上ある場合:残りの給付日数×60%×基本手当日額

例えるなら、基本手当日額が5,500円で残りの給付日数が60日あったとすると、1の方に該当するので、再就職手当は231,000円となります。

再就職が早ければ早いほど手当の金額も高くなるので、すぐにでも転職したい場合は失業保険の給付日数が2/3以上残るように、退職してから1ヶ月以内を目指し就職活動をした方が得策といえます。

再就職手当が貰えなくても常用就職支度手当が貰える

「失業保険の給付日数が1/3以上ももう残っていない」など、何らかの理由で再就職手当の条件から外れた場合でも、「常用就職支度手当」なら貰える可能性があります。

「常用就職支度手当」は再就職手当よりも支給額が少なったり、また別の条件が必要になってきますが、求職中の人にとっては貰えるだけでも嬉しいとても助かる制度です。この制度も知らない人が多く、ハローワークの人から言われて手当を貰えることを知る人が多いです。

「常用就職支度手当」の貰い方についてはまた別途まとめますが、再就職手当を貰えなくとも失業保険の給付日数が少しでも残っていれば「常用就職支度手当」が貰える可能性がある、ということを覚えておいてください。

転職活動は大変ですが、これを乗り切れば今よりも良い会社や成長した自分に出会えることでしょう。転職サイトや転職エージェントの利用を駆使して、良い転職先を見つけてくださいね。そして再就職手当を貰って活用してください。

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