前回のミッション「Webデザイナーになるために必要な5つのツールを揃えよう」
最低限必要となるスキル
未経験からWebデザイナーに転職するには、デザインはもちろんのこと、基本的なコーディングスキルやグラフィックツールを使いこなすスキルが必要になります。
趣味で個人サイトを作ったりして多少知識がある未経験者でさえ、実務経験者に比べると就職は不利なのに、全くの初心者がWebデザイナーに応募したところで受かる見込みはありません。本気でWebデザイナーになりたいなら、まずは下記に挙げた最低限必要なスキルを覚えましょう。
HTML+CSSの基礎知識
Webサイトを作り上げるにはHTMLとCSSの知識が必要になります。HTMLで文章構造の定義をして、CSSでレイアウトや見栄えをよくしていきます。
例えば、このように文字を表示させるだけならHTMLだけでも可能です。
しかし上記のように文字の一部を赤くしたいと思った場合、CSSで指定してあげる必要があるのです。
画像加工の技術
グラフィックツールを使って人物や商品などの写真をレタッチしたり、サイトに載せるためのバナーを一からデザインできるスキルが必要になります。
PhotoshopやIllustratorをある程度使いこなせるスキルが必要となってきますが、どちらも不慣れな人はPhotoshopを中心に数をこなして少しずつでもやれることを増やすと良いでしょう。
ちなみに数をこなすといっても、何を見本にしたら良いのか分からない、という人はGoogleで今の季節にあったイベントのバナーを検索して、良いなと思うバナーを参考に同じようなバナーを作ってみてください。
また、Pinteres(ピンタレスト)というツールにも、様々な画像が集まっているのでお洒落なデザインを探したい人にはオススメです。アカウントを作成する必要がありますが、保存もできるので、気にいった画像はどんどん保存して作成の参考にしましょう。
Webサイトを作る知識と技術
HTML+CSSの基礎知識と画像加工の技術を生かして、実際にWebサイトを作れる必要があります。まずは数ページのペラサイトで構いません。とにかくWebサイトを1つ作れるようになりましょう。
コーディングやデザインの基礎が分かる初心者向けの本は「独学でWebデザイナーの勉強をしたい初心者におすすめの本」で紹介しているので、まだWebサイトを作ったことのない方や忘れてしまかった方はこちらを参考にしてみてください。
あれば優遇・歓迎されるスキル
デザインセンス
あるに越したことはありませんが、未経験者にそれほどデザインセンスは求められていません。「デザインに自信がある」と言っても、いざ入社してみると先輩方にボロクソに言われる人は少なくないからです。
センスは知識によって磨かれるので、まずはデザインセンスを磨く前に、一人でWebサイトを作れるようになりましょう。デザインが好きでもっと良いものを作りたいという向上心がある方ならおのずとセンスは付いてきます。
WordPress
CMS(コンテンツ・マネジメント・システムの略)の一種で、HTMLやCSSを書けない人にでも簡単にWebコンテンツを管理できるシステムです。
WordPressは個人ブログから様々な企業のWebサイトで導入されています。利用に慣れていると応募できる会社の幅が広がるので、HTMLやCSSに慣れてきたらWordPressでブログかサイトの1つでも作って運営してみましょう。
レスポンシブWebデザイン
「レスポンシブWebデザイン」とは、PCやスマホ、タブレットなど画面サイズが異なる複数のデバイスからサイトにアクセスした際に、各デバイスの画面サイズに合わせてレイアウトが変わるよう調整する対応のことです。
WordPress同様、HTMLやCSSに慣れてきたらチャレンジして製作してみましょう。レスポンシブWebデザインはWeb制作の本には必ず作り方が載っているくらい、覚えておきたい技術の1つです。
jQuery
次に紹介しますが、複雑な記述が必要だったJavaScriptを、簡単なコードで実行することができるのがjQueryです。簡単なコードとはいえ、それでもjQueryに苦手意識を持つ女性は少なくありませんが、より複雑なJavaScriptを覚えるくらいならまずはjQueryを導入したり、カスタマイズできるようになっておく方が得策です。
JavaScript
主にサイトに動きをつけるのに必要とされている言語です。ポップアップウインドウを出したり、サイトにGoogleMapを表示したりと様々なことが出来ます。
その記述の複雑さ故に、私がこれまでに居た職場でもJavaScriptをガリガリ書けるというWebデザイナーは珍しかったです。自分でがっつり書けてなくても、フリーで配布しているものをカスタマイズできるレベルであれば良いでしょう。
PHP
PHPが分かっていれば先に挙げたWordPressをカスタマイズして独自のデザインを作ることができます。入社前に使えなくても、入社後に次のステップアップとして覚えようとするWebデザイナーが多いイメージです。
マーケティングやSEOの知識
Webサイトの多くには「売上を上げる」「お問い合わせ件数を増やす」など何か目的があります。一見、センスが良く見えるサイトでも、その目的達成率が低いサイトだと良いサイトとは言えません。
SEOは簡単に言うと、サイトをGoogleやYahooなどで検索した時に上位にくるように工夫する施策のことです。WebデザイナーにとってマーケティングやSEOの知識は遅かれ早かれ必要になってくるので、今から勉強しておいて損ではありません。
まとめ
Webデザイナーになるための応募条件や必須スキルは大体どこも同じで決まっています。最低限必要となるスキルを習得しつつも、今のうちから色んな転職サイトを見て応募要項にある「あれば優遇・歓迎されるスキル」を+αで習得していくのがベターな方法です。
特にデザインセンス、WordPress、レスポンシブウェブデザインの知識まであると良いでしょう。職場にもよりますが、入社前にjQuery以降の知識がほとんどなくても「これから勉強していきたいこと」として視野に入れていれば大抵問題ありません。
また、Webデザイナーになったらあなたが何をしたいか、それをするためには何が必要かということを考えて、スキルを習得していくことが大切です。まずは分からないことがあったら本を買って読んだり、Google先生に聞いてみましょう。
次のミッション「Webサイトが出来上がるまでの8ステップを知ろう!」