色彩検定の資格はWebデザイナーの仕事に役立つ?2級を取得して分かったこと

色彩検定の資格はWebデザイナーの仕事に役立つ?2級を取得して分かったこと

Webデザイナーを目指す際、資格を取得しておいた方が良いのか考える方もいると思いますが、「資格はWebデザイナーになるために本当に必要なのか考える」でも書いたとおり、資格は特に持っていても就職で有利になるわけではありません。

しかし全くが無駄というわけではありません。

色彩検定を持っていても、Webデザイナーに活かせるのはほんの一握りの知識だけですが、その知識がない人とある人ではデザインの良さに違いが出てきます。

色彩検定の資格を持っていると「Webデザイナーの仕事にどう役立つか」ということを今回は紹介します。

役立つこと1.色についての基本知識が身に付く

色の三属性(色相・明度・彩度)、トーン(明るい色・暗い色など)といった色の基本知識を身に付けることができます。

トーンは明度と彩度を複合したもので、各トーンが持つイメージは配色を行う時の参考として役立ちます。

役立つこと2.色彩心理が身に付く

色彩検定の公式テキストでは、下記のように色のイメージについて紹介されています。

その色が持つイメージ
熱い/派手/情熱的/危険など
暖かい/陽気/楽しい/派手など
明るい/派手/目立つ/注意など
若々しい/さわやか/安全/平和など
爽やか/澄んだ/寒い/静かなど
高貴な/大人っぽい/おしゃれ/上品など
女性的な/柔らかい/甘い/かわいいなど
落ち着いた/地味な/渋い/大人っぽいなど
純粋/清潔/きれい/軽いなど
大人っぽい/おしゃれ/上品な/高貴な など
暗い/重い/シック/高級な など

色によるイメージ戦略はWebデザインの世界ではとても重要になります。

上記でいうと、ピンクは日本では「女性的」な色としてイメージされます。

そのため、男性をターゲットとしたファッションサイトや情報サイトを作る時に、自分がピンクが好きだからといってピンクだらけの配色にしてもそこに男性客は寄ってきません。

最初は興味本位で来るかもしれませんが、ピンクのイメージとしては他に「かわいい」があります。「かわいい」を求めている男性はそんなに多くおらず、いたとしても少数です。

趣味のサイトなら問題ないかもしれませんが、Webデザインを仕事にするとなると収益をあげる必要が出てくるので、そのためにはサイトに人がたくさん来てもらう必要があります。

自分の好みばかりで、サイトに訪れるユーザーのことを今まで意識して来なかった人は、色彩検定の色彩心理は多少なりとも役立つと言えるでしょう。

役立つこと3.配色技法が身に付く

ドミナントトーンやトーンイントーンといった、トーンを統一することで配色をまとめる方法や、ダイアード、トライアドといった配色の手がかりとなる配色技法を身につけることができます。

これらを知っているだけで、「何かおかしい」「何か違和感を感じる」「何かださい」といった、抽象的な違和感を解決できる可能性がぐっと高まります。

役立つことは大体この3つ

・色の基本
・色彩心理が身に付く
・配色技法が身に付く

すでにWebデザイナーとして働いている方なら色彩心理については大体の方が知っていると思いますが、配色技法はなんとなくやよく知らずにやっている方もいます。

色彩検定を受けてもこれだけしか役に立たないの?と思うかもしれませんが、色彩検定は「色に関する幅広い知識や技能を問う検定」なので、Webデザイナーだけのものではありません。

検定には他にも下記のような内容が含まれます。

  • 光と色(太陽光や屈折、目の仕組みなどについて)
  • ビジュアルデザイン(グラフィック、パッケージデザインなどについて)
  • プロダクト(工業製品のデザインについて)
  • ファッション(コーディネーションから売り場の知識などについて)
  • インテリア
  • エクステリア環境(公共の環境や住宅の色彩などについて)

ファッションやインテリアなど、生活する上で役立つことも多少ありますが、「これいつ役立てるの?」というような内容も多数出てきます。

色に興味を持てなかったり、好きと思えない場合は、勉強することに苦痛を覚えるかもしれません。

Webデザイナーとして必要のない知識が大半なので、時間に余裕のある学生にはおすすめしますが、時間があまり取れない社会人の方はよく考えてから受験してみてください。

まとめ:色彩検定はこんな人におすすめ

  • 色が好きな人
  • 色の知識を深めたい人
  • Webデザイナーだけではなく、色に関する職業の幅を広げたいと思っている人

色彩検定で得られる知識をWebデザインで活かそうとすると、色の基本をはじめとした少しのことしか活かせられませんが、それでも何もしないよりかは色や配色の知識が身につくのでセンスは磨かれます。

また、今流行りのパーソナルカラーコーディネーターの人の中には、色彩検定1級を持っている人が多いです。

色彩検定の知識がどこでどう活かせられるか分からないので、Webデザイン以外にも就きたい職業に迷いがある人はとりあえず2級、次いで1級を目指して勉強してはどうでしょうか。

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